2024年11月1日
柚子胡椒は、ユズとトウガラシ、塩、3つの素材のバランスによってできる。しかし、柚子胡椒を全国に広め「マダム・ゆず」と称される神谷禎恵さんは近年、辛さのバランスが変わってきたという。「温暖化の影響で、トウガラシの辛みが増し、1対1だった割合が、今はユズ4に対してトウガラシ1の割合がよいバランスになってきました」
ユズは、8月末から9月ごろ採れる、人間でいえば「青春時代」といえるみずみずしいユズを使いたいと神谷さん。
トウガラシは、同じ時期にまだ青く辛みの強くないものを使う。それはもともと、冬の収穫を前に摘果した青ユズと青トウガラシを使うのが柚子胡椒の昔からのレシピだからだ。「採取の時期によって、トウガラシとのバランスも変わってくる。皆さんには、『はしり』『旬』『名残り』と説明しています」と神谷さん。「簡単ですから、手作りで新鮮な柚子胡椒をぜひ試していただきたいです」。楽しみながらオリジナリティを出せるのも、自家製ならではだろう。
材料
青ユズ…5個/青トウガラシ…青ユズの皮の重量の1/4 /塩…各重量の16 ~ 18%
皮をむいた実は、半分に切って酢に漬ければユズ風味の酢になる。
皮をむいた実は、半分に切って酢に漬ければユズ風味の酢になる。
最後に混ぜ合せたあと、すり鉢ですれば、より口あたりが良くなります。
柚子胡椒はできたてがいちばん。できあがったら冷凍保存してください。
Yoshie Kamiya
大分県宇佐市出身。福岡市在住で、宇佐にある台所だけの建物「生活工房とうがらし」との往復で忙しい日々を送っている。大分県特産の柚子胡椒のPRに務めながら、フードプロデューサー、調味料ソムリエプロとして活動している。九州のみならず、全国規模で、講演、セミナーなどで活躍中。