東京で世界のスパイス&ハーブを堪能できるお店6選


【西麻布】アラジン
ゴルメサブジ

辛くないスパイス料理を味わうならイラン料理

 イラン料理店「アラジン」をオープンして24年。愛され続ける秘密をうかがうと、「イラン料理は辛くはなく、フルーツの酸味とハーブの香りが特徴。ゴルメサブジは看板メニューで、ドライレモンの酸味とハーブミックスの香りがクセになると人気が衰えません」という。店を訪れる客から、作り方を知りたい、ハーブを分けてほしいとリクエストが多かったために、イランから取り寄せている食材も販売するようになったそうだ。

「イランでは極端に辛いものや甘いものは好まず、酸味を生かした味つけを好みます」

 米食でもあるため、香りや味のバランスは日本人の味覚に合いしやすい。ハーブやスパイスを生かすヒントは、イラン料理に隠れていそうだ。

使用スパイス&ハーブ
シナモンスティック、ターメリック、ドライレモン、シナモンパウダー、ブラックペッパー

リーキ、パセリ、フェネグリークの葉、コリアンダーの葉をミックスしたドライハーブはイランから。油でソテーして香りを引き出したもの、水で戻してハーブの存在感を残すものと使い分ける。
ラム肉は煮込む前にスパイスと合わせてソテー。ラム肉の香りにスパイスを調和させ、旨味を引き出す。
ラム肉、ミックスハーブ、キドニービーンズ、水を合わせて2時間ほど煮込み、仕上げに穴をあけたドライレモンを加え、特有の酸味をプラスする。

イラン
イラン料理は、イランの主要民族であるペルシア人たちによって育まれてきた料理を指す(ペルシア料理とも呼ばれる)。サフラン、ターメリック、シナモンといった辛くないスパイスが多用され、レモンやザクロなど果物の酸味を生かした味つけがなされる。肉は羊肉を好み、海に面しているので白身魚も使う。イランには四季があり、季節ごとに野菜や果物がとれる。また、肉をやわらかくするために煮込み料理が多い。主食はナンやインディカ米。

アラジン
Aladdin
東京都港区西麻布3-2-6 六本木安田ビル 2F
03-3401-8851
● 11:30~15:00、17:00~22:00
● 日昼休
● 56席
www.persia-aladdin.com


石田純子=取材、文 林 輝彦=撮影


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