鶏の一生について知る


鶏肉は、一般に「若鶏」の名で売られている。「若く、柔らかく、おいしい」というイメージ的なネーミングと思われがちだが、実際、鶏の一生からみるとかなり若いうちに屠鳥されて肉となり、店頭に並べられる。なじみのあるブロイラーの例でいえば、私たちが食しているのは、ヒナとなって誕生してからわずか50日前後のもの。現在の食用鶏の一生が長くて2年前後、愛玩用に至っては10年以上という寿命を考えると、かなり若い肉を食べていることがわかる。ちなみに、ブロイラー導入直後の昭和40年代は、2キロの重さに育てるのに70日を要したという(現在の若鶏は2.5〜3キロ)。40年にわたる鶏の育種改良と飼料の改善で、より若いうちに、大きく育てられるようになったことになる。この肉用鶏(肉用として食べる鶏)の一生をまとめたのが、上表・左である。


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text 河合寛子 illustration 虎尾隆

本記事は雑誌料理王国2009年2月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2009年2月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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