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清野先生が指摘する日本人の食生活のここがおかしい


欧米人よりやせ型なのに、日本人の糖尿病患者が急増している。そこには、欧米人との体質の違い、そして、昔の日本人との食生活の違いが大きく関係しているという。

糖尿病治療の権威であり、栄養学にも詳しい関西電力病院の清野先生に、日本人の食生活について解説していただいた。

日本人の食生活のここがおかしい

高齢者ほど野菜中心の食事にすべきではない!

 現代日本の大きな問題のひとつとして挙げられるのが、高齢者の筋肉不足による寝たきりの増加だ。前述で、まずは野菜類を食べてから肉を食べるという順序について解説したが、食べ方の良し悪しは年代によっても異なる。目安として65歳以上の高齢者は、先に野菜でお腹をいっぱいにしてしまうのではなく、優先的に肉や魚などのたんぱくを食べること。筋肉の低下や認知機能低下予防にも効果が見込める。

朝食をおざなりにすべきではない!

  朝の通勤時間に、おにぎりやサンドイッチが入ったコンビニ袋を下げて出社する若者が多く見受けられるが、朝こそきちんとたんぱく質を摂り、エネルギーを蓄えるべき。また、日本だけでなく世界的な傾向だが、一日の食事量の大半を夕食で摂るのは本来健康にはよくない。一日の食事に占める夕食の割合は、40%以下に留めておくべきだ。

 ところが、今はほとんどの飲食店が夕食に重きを置き、続いて昼食という状況で、昼前から営業している店はごくわずかだ。今後、朝食を重視したスタイルの店が増えれば、日本人の健康状態の底上げに寄与するだろう。

フルーツは野菜ではない!

 フルーツを野菜と一緒くたにしている人が多いが、糖分に気を配るならば別物として扱うべきだ。品質改良を経て着々と進化を遂げるフルーツの味わいは、全体的に向上している。この味の良し悪しに大きく関わるのが「糖度」。皆さんがフルーツに求めているのも甘さではないだろうか。現に、私が糖尿病患者に食事指導する時には、ひと昔前であればみかん3個までを許容していたが、現代においては1個に留めている。もちろん、ビタミンなどを豊富に含む栄養食品としての側面もあるが、糖分を多く摂る食材であることも忘れないでほしい。


本記事は雑誌料理王国第278号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第278号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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