知れば知るほど奥深い「乾物」使いの知恵と技!第三弾【自家製乾物を作る】


旨味を凝縮させる【自家製乾物】の作り方

塩味の干し肉を作る。材料の肉はできれば皮付きの豚バラ肉を使う。田村さんは、外国産の豚肉か、国産では沖縄産の豚肉を選ぶことが多い。大体4㎝ぐらいの幅にカットする。

フォークや剣山のようなもので、豚肉の表面をまんべんなく刺す。皮目もしっかりと刺したら、1.5~2%の塩(煎った塩に山椒の粒を少し混ぜたもの)をふる。身の厚い部分には多めの塩を。

フォークや剣山のようなもので、豚肉の表面をまんべんなく刺す。皮目もしっかりと刺したら、1.5~2%の塩(煎った塩に山椒の粒を少し混ぜたもの)をふる。身の厚い部分には多めの塩を。

塩をよくもみ込んだら、中国酒の白酒(パイチュウ)を馴染ませてビニール袋に入れて冷蔵庫で3日ほど寝かせる(1日2、3回、袋のままもむ)。冷蔵庫から出したら串に刺して2週間ほど干す。

塩をよくもみ込んだら、中国酒の白酒(パイチュウ)を馴染ませてビニール袋に入れて冷蔵庫で3日ほど寝かせる(1日2、3回、袋のままもむ)。冷蔵庫から出したら串に刺して2週間ほど干す。

自家製の醤油ダレの配合は、濃い口醤油300cc、紹興酒200cc、砂糖10g、八角1本、四川山椒3g、トウガラシ2本、干しシイタケ2枚、ネギとショウガが少々。

下処理して自家製の醤油ダレに3日ほど漬け込んだ中国風干し肉。3日間はビニール袋に入れた状態にして冷蔵庫で保存するが、タレが肉に均等に行き渡るように時々ビニール袋ごともむ。

醤油ダレに漬けた干し肉を使った「干し肉と白菜、ワラビ春雨の土鍋仕立て」。干し肉は、半量を煮詰めて旨味を出し、あとの半量は仕上げる直前に入れて肉の風味を楽しむ。

上の土鍋仕立ての料理のベースは、清湯と白湯(パイタン)。ワラビ春雨の香りと食感がスープの旨味をより奥深いものにしている。

上の土鍋仕立ての料理のベースは、清湯と白湯(パイタン)。ワラビ春雨の香りと食感がスープの旨味をより奥深いものにしている。

田村亮介/Ryosuke Tamura
1977年、東京生まれ。
中国料理店に育ち、幼い頃から料理に興味を持つ。調理専門学校卒業後、数店での修業を経て四川料理「麻布長江」へ。10年ほど長坂松夫氏に師事し、2009年、「麻布長江 香福筵」のオーナーシェフに。

麻布長江 香福筳
東京都港区西麻布1-13-14
03-3796-7835
● 11:00~14:30LO(土・日・祝は12:00~) 18:00~23:00(22:00 LO)
● 月休
● コース 昼3500円~、夜6500円~
● 44席
www.azabuchoko.jp

上村久留美=取材、文 依田佳子=撮影

本記事は雑誌料理王国第273号(2017年5月号)の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第273号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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