「鮎は内臓が一番おいしい。そこをどうしたらおいしくなるかを考えていたときに、ブーダンノワールが思い浮かんだ」と浜田さん。骨を抜いた身に、木の芽のみじん切りを加えた鮎のブーダンノワールを詰め、山で採った木の芽とパートブリックで巻いて、カリッと焼き上げた。苦味が心地よい、秋のひと皿。塩ゆでしたホンシオデを添えて。
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真空調理したシカのロースに合わせたのは、山ブドウのソース。山ブドウのワインに赤ワイン、ポルトルージュを加えて煮詰め、さらにジュ・ドゥ・シュヴルイユ(シカのジュ)、カムシバの木を加えてさらに煮詰めた。酸味と甘味が滋味深い。
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最近は水耕栽培のものが主流だが、日本各地の野山に自生する。山地の日陰に自生し、高さは40センチほど。三つの葉なので、見分けがつきやすい。
甘味、酸味、辛み、苦味、鹹(塩味)を持つことから名付けられた。鎮咳、下痢止め、強壮作用などがあるとされ、成熟した果実を食する。
古名はハジカミ。サンショウは、木の芽や果実、葉、種部位によって香辛料や調味料、薬味、漢方薬などに使う。果皮や種子には、整腸作用があるとも。
若芽を山菜として食用する。接骨木(せっこくぼく)とも表記し、打ち身や骨折の治療に使われてきた。煎じて飲めば、便秘・皮膚炎・風邪に効果があるとも。
名前の通り毒性を持つ。セリによく似ているが、やや大きい。セリ特有の香気がない点や、セリと違い地下茎が存在する点が見分けるポイント。
天日干にした根や、皮を焼酎につけた五加皮酒、根や幹を煎じて薬用強壮剤としたものが利用される。若芽は食用として重宝される。
林道脇など日当たりの良い山林に生える。樹皮は健胃や強壮、強精作用、糖尿病に効果があるとされる。新芽の「タラノメ」は、山菜の王様とも。
落葉性の高木で、大きいものは15メートルにもなる。葉は糖尿病の予防・改善、食後血糖値上昇の抑制作用、整腸作用などに効果があるとされる。
浜田統之/Noriyuki Hamada
1975年鳥取県生まれ。18歳で料理の世界に入る。2007年からホテルブレストンコート総料理長。13年、「ボキューズ・ドール国際料理コンクール」で世界3位に。著書に『NORIYUKI HAMADA, RESTAURANTYUK AWATAN, KARUIZAWA JAPON』(代官山蔦屋書店で販売)がある。
永田徹/Toru Nagata(左)
1969年長野県生まれ。高校卒業後、東京へ進学。新聞記者、広告会社プランナーを経て長野へ戻る。里山・農村の食文化継承と新たな可能性へ挑戦する。「里山・農村の未来百年」主宰。天然食財コーディネーター。
小川康/Yasushi Ogawa(右)
1970年富山県生まれ。99年よりインドにてチベット語・医学を学び、 2001年にチベット圏以外の外国人として初めてメンチィカン(チベット医学暦法学研究所)に合格。 09年にチベット医・アムチとなる。「森のくすり塾」主宰。
星野リゾート
ブレストンコート ユカワタン
Hoshino Resort
Hotel Bleston Court Yukawatan
長野県軽井沢町星野0267-46-6200
● 17:30~
● 無休
● 9卓 24席
http://yukawatan.blestoncourt.com/
江六前一郎=取材、文 星野泰孝=撮影
本記事は雑誌料理王国255号(2015年11月号)の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は255号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは、現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。