オーナーの小田晶房さんは、音楽雑誌の編集&ライターをしつつ、10年ほど前から海外アーティストの招聘もするように。ツアーを一緒に回るアーティストたちにベジタリアンが多かったことで、日本にはベジ料理の店が少ないことに気付く。
「あっても油控えめ、塩控えめでおいしくない。そこで、ごはんやお酒がすすむような味の濃いベジ料理が食べられて、音楽仲間も集えるような店を、と開いたんです」
独学で学んだ料理の腕をふるい、仲間のミュージシャンたちにアルバイトに入ってもらいつつ、店は徐々に育っていった。オープン3年半の間には、国内外のアーティストのライブやトークイベント、現代美術の展覧会なども時折開かれるようになり、小田さんが運営するレーベル「comparenotes」のCDや、小田さんが編集する音楽雑誌「map」をはじめ各種リトルプレスの販売も行うなど、発信力の高い〝場〞は、若者たちの注目を集めている。
意外と味が濃い独特のベジ料理
マーボーナス、エリンギの棒々鶏風ゴマ和え、ファラフェル 豆腐サワーソースのセット。ランチのボリュームには定評がある。最近、ベジタリアンの外国人客が増えているとか。
まったり過ごせるカジュアルな店
渋谷といっても繁華街から離れた鶯谷町にある。内装はほぼ自ら手がけた。左側の座敷席が高くなっているのは、下のスペースにCDや雑誌の在庫を収納するため。壁に飾られているアートは、以前の個展のなごりだ。
なぎ食堂
東京都渋谷区鶯谷町15-10ロイヤルパレス渋谷103号
050-1043-7751
● 12:00~15:00LO、18:00~22:30LO
● 日休
text:Akiko Matsuda /photo:Shigeru Hirano
本記事は雑誌料理王国第205号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第205号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。