鶏手羽先1㎏
鶏首ヅル0.5㎏
鶏胴ガラ1㎏
エシャロット(薄切り)250g
ニンニク(ぶつ切り)2個
白ワイン150㎖
鶏のブイヨン1ℓ
ブーケガルニ(タイム、ローリエ、エストラゴン)
塩少量
1.バター以外の材料をすべて鍋に入れ、15分間ほど煮て漉す。
2.さらに半量になるまで煮つめたら、バターを加えて仕上げる。バターの量を抑えているので、他の素材も合わせやすい。
※このソースにハーブのみじん切り、ガラムマサラやフェンネルなどの香辛料、野菜のピュレ、きのこのパウダー、ソテーしたきのこ、トマト、柚子味噌、ビネガーなどを加えてもいい。
鴨やジビエなど、パンチのある肉には、砂糖を焦がした苦味も加わったガストリックを合わせるのが定番だ。鴨といえばオレンジソースだが、オレンジにバルサミコの熟成感ある酸味が結びついたソースを合わせることで、いっそう華やかな味わいが楽しめる。さらに鴨にオリーブを詰め、鴨の皮の香ばしさ、肉の野生味、甘酸っぱいソースというおなじみの味の構成に意外性がプラスされる。オリーブはエシャロットをよく炒め、つなぎにフォワグラを加えて鴨に詰める。
肉厚のひげ鱈は皮目をカリカリに、身はふっくらとソテー。味にクセがないので、ソース次第で表情は変化する。今回合わせたのは、ヴァニラの馥郁とした香りが魅惑的なシェリービネガーソースだ。魚によっては、ソースを作る際に砂糖の焦がし具合を加減し、苦味を抑えてもいい。付け合わせは小ぶりで甘味の強いフランス産の栗。そして、全体に甘い要素が多い料理なので、引き締めるためにリンゴとアンディーヴをせん切りにしたサラダを添えている。
カラフルな野菜の正体は黒大根、ルダバガ、紅芯大根、テンカブ、青大根、レディ大根。これらをシャトー(紡錘形)に切る。鍋に少量のバターと塩とともに入れて蓋をして、弱火で蒸し煮する。白ワインビネガーのガストリックをかけ、煮詰めた赤カブの皮のゆで汁を加えたガストリックも重ねがけする。色鮮やかで美しく、野菜を皮まで使い切っていることのアピールにもなる。テリーヌは白と黒のドライイチジクをもどし、そのもどし汁を寒天で固めて交互に重ねる。
text Reiko Matsuno
本記事は雑誌料理王国第209号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第209号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。