たち吉がお届けする 全国の俊英作家ガイド10


鈴木 まどか

独自に配合した磁土の温かくやわらかな肌

鈴木まどか
鈴木まどか

滋賀県在住。2012年京都精華大学陶芸コース卒業後、京都市産業技術研究所にて陶磁器を学ぶ。唐津にて天平窯・岡晋吾氏に師事。3年間修業の後、独立。京都「わん・碗・ONE展」最優秀賞受賞。修行先で、形だけでなく素材の大切さも学ぶ。独自に砂などをブレンドした土を使い、白瓷や安南手(あんなんで)(右)を展開。温かで落ち着いた肌に仕上げている。ベトナム渡来の安南手の染付はどんな料理にもあうと評判。


波多野正典

波多野はたの 正典

伝統的な瀬戸美濃焼に現代の息を吹き込んで

波多野正典
波多野正典

愛知県瀬戸市在住。1957年愛知県瀬戸市生まれ。1977年愛知県立瀬戸窯業高校専攻科修了。1983年築窯。日本現代工芸美術展ほか受賞多数。瀬戸陶芸協会常任理事。現代工芸美術家協会本会員。焼物の名産地、瀬戸と美濃の土を使い分け、独創的な風合いを生む。美濃土は女性的で柔らかく、瀬戸土は男性的で力強いと言う。最近は瀬戸の土に惹かれ、同じ釉薬でも織部の緑(右)が気にいっている。


前田麻美

前田 麻美あさみ

花モチーフを多彩に使うシックな色味と好バランス

京都市在住。1988年東京都生まれ。武蔵野美術学園造形芸術科絵画コースを終了後、國學院大學、京都大学で哲学を専攻し陶芸の道へ。2017年京都で独立。磁器土に泥漿(でいしょう)で文様を描く「イッチン」や打ち込み成形の技法を用いて細かな模様を施すことを得意とし、華のある器で注目を集める。代表作「花七宝」の文様(右)は、日本古来の七宝をアレンジ。奥行きのある釉薬の色使いとの組み合わせにセンスが光る。


山内 駿

山内 駿しゅん

風化したものに宿る美を「銀刻彩」の技法で描く

山内 駿
山内 駿

京都市在住。1984年京都府に生まれ、宮城県で育つ。京都伝統工芸専門学校陶芸専攻卒業。猪飼祐一氏に師事した後、独立。河北工芸展秋田県知事賞受賞。博物館で見た仏像や古陶磁の経年変化による風合いに感動した経験から、独自の技法を開発。黒釉をかけた陶器に銀彩を施した後、表面を機械で削っていく「銀刻彩ぎんこくさい」に到達した。フリーハンドで削るため、同じ景色がなく、迫力ある存在感が魅力である。


渡邊徳明

渡邊 徳明のりあき

ガラスの中できらめく金箔の美しさで魅了する

渡邊徳明

東京都東久留米市在住。1952年栃木県日光市生まれ。1972年柴田ハリオ硝子細工技能学園修了。クラフト展多数受賞。JGAS(JAPAN GLASS ART SOCIETY)会員。代表作「ひびき」シリーズ(右)は、ガラスの中に24金の金箔を複数閉じ込めたつくり。クリアなガラスの中で金箔が反射しあい、ほかにはない輝きを放つ。使い勝手の良さに定評がある醤油さしは、オイル類を入れても様になる。素材は耐熱ガラス。


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本記事は雑誌料理王国318号(2021年10月号)の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は318号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは、現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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