深まりゆく秋を感じさせる「鶏モモ肉とキノコの白ワイン煮込み」


ラ トラットリアッチャ

鶏モモ肉とキノコのうま味を凝縮!
身近な食材を使って、シェフのコツを盛り込んだ一品。

イタリア・トスカーナ地方で修業すること10余年。自身の店でもこの地の料理を手がける河合鉄兵シェフは、そのエリア性から肉料理を得意とし、また定評もある。

手軽な材料でできる「鶏モモ肉とキノコの白ワイン煮込み」にも、プロならではのコツが散りばめられている。メイン食材の鶏モモ肉は塩・コショウで下味をつけ薄力粉を均等にまぶし、弱〜中火のフライパンでじっくり火を通す。火の当たり方にどうしてもムラが出やすいので、小まめにチェックして全体にまんべんなく熱を入れる。

白ワインを加えたら、しっかり煮詰めて酸を飛ばすのもポイントだ。合わせる野菜はタマネギとニンニク、そしてキノコ。後で煮込むとはいえ、それぞれ少し色づくまで焼いてから使う。この時の焼きがコクとなって、全体の味わいに奥行きを出す。火をかけていると素材そのものから水分が出る。この水分をしっかり凝縮させ、うまみへ昇華させるようにする。

それぞれに火を通したら、鶏モモ肉にタマネギ、次いでキノコとローズマリーを加えて、30分ほど煮込む。肉の歯応えを残すため、長時間煮込み過ぎないよう注意。塩使いも重要で、下味は強めに、最後は味を調整する程度にとどめる。

シンプルながら力強い味わいは、こうしたコツをきちんと押さえてこそ生まれるのだ。

河合 鉄兵シェフ

RESTAURANT DATA
La Trattoriaccia
東京都港区南麻布4-2-49
麻布サンパレス203
TEL 03-6874-3637
ランチ 12:00~14:30(13:30LO)
ディナー 18:00~23:00(22:00LO) 定休日 日曜
https://www.la-trattoriaccia.com

本記事は雑誌料理王国319号(2021年12月号)の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は319号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは、現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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