編集長の野々山が、料理王国8月号(7月6日発売)の見どころを、編集こぼれ話として紹介。YouTubeの料理王国FOOVERチャンネルでピアットスズキのミラノ風リゾットの作り方の裏話をチェック!!
あれほど暑かった夏がいつの間にか終わって、突然秋風が吹き始めた今日この頃。暑ければ暑すぎると文句を言うのに、急に涼しくなると、もう夏も終わりかぁと寂しくなる。季節と共に暮らすと言うことは時として理不尽なものですね。そろそろ、生ビールやサワーより、日本酒が恋しくなる季節になりそうです。
昨日は、近所の蕎麦屋で今年初めての冷やおろしの日本酒をいただきましたが、まろやかな味のおかげで、秋の気分が一層、盛り上がりました。
日本酒もいいですが、秋といえば新米。お米の料理もいいですね。日本人としては炊き立てのふわふわ食感のもっちりした新米に心が揺さぶられますが、ピアットスズキにいるイタリア人スタッフは、日本のお米は、味がなくて、ねっとりしていて少しも美味しくないと初来日で米を食べた時に思ったそうです。逆にイタリアのリゾットを日本人が食べるとどうなるか?
そんな会話から始まるYouTubeの料理王国FOOVERチャンネル「ピアットスズキ 鈴木弥平シェフのミラノ風リゾット」はとても興味深い番組になりました。
料理王国のYouTubeチャンネルに関しては、前回の日記でもご紹介しましたが、会員登録がじわりじわりと増え続けていて静かなブームです。それは、料理王国の本誌と完全連動しているので、本誌で興味を持った方に見ていただけるからだと思います。
さらに、今回ご紹介するミラノ風リゾットは、現在53万人を超える登録者数を誇るユーチューバーの「リストランテ フローリア」の小林論史シェフとのコラボ連載企画なのです。この取り組みは去年から始まっていて、「ラ・ロシェル」の坂井宏行シェフ、「モナリザ」の河野透シェフといった巨匠たちの元に、小林シェフが長野のお店から飛んで行って、料理の作り方を教えていただくという人気企画なのです。気づかずに見逃していた方、ぜひ料理王国FOOVERチャンネルをチェックして見てください。
小林シェフのお店でも、アルデンテのリゾットを出すと硬くてダメだとお客様に言われますと話すと、鈴木シェフも、うちもですよと言う答え。リゾットを日本人に美味しく食べてもらうコツ。それは、誌面と動画を見ていただければわかるのですが、プレコットを使うといいよ、と鈴木シェフ。お店ではササニシキを6割の水で炊いて、カチカチにしておいたものを使ってリゾットを作るそうで、この方法なら食感を自由に調整できるとの教え。なるほどと思いましたが、その火加減は難しそうです。
仕上げに入れるバターとチーズは、米をコーティングするように、空気を入れながらふわっと仕上げる。いわゆる乳化させるのですが、これもなかなか誌面では伝わらないので、ぜひ動画と一緒にご覧ください。
さらに盛り付けた時に、水分が出るようではダメで、皿の底をトントンとたたいて、米がフラットに皿に沈み込むように仕上がるのがいいとのこと。上手に乳化させた米は、アルデンテでこの上なく美味しいと小林シェフ。
実はいつもこのシリーズでは、僕は試食できずに、小林シェフのコメントを聞くだけなのです。前回、試食のコメントをしゃべるのは難しいと書きましたが、著名ユーチューバーの小林シェフも、書き込みでもっと表現力をつけろと言われていますと聞いて、安心しました。美味しさのナイスなコメント、これからの課題としておきます。
完成したリゾットには金箔が乗せられ、よりゴージャスな感じに仕上がりました。ぜひ、チャンネル登録してチェックして見てください。