5月1日〜9月30日までの5か月間、東京都内の「ひらまつ」の5店舗が1か月ずつリレー形式で、SDGsに取り組む長崎県五島市の食材を使った特別メニューを提供するフェアを実施中。
6月の開催店舗「代官山ASOチェレステ 日本橋店」のメニューを紹介する。
九州の最西端に位置する島、長崎県五島。長崎港から西に100kmほどのところに位置し、60以上の島からなる。
釣りをする人にはよく知られた話だが、海に囲まれた環境の五島に流れる海流は、日本でも屈指の好漁場。多種多様な魚介類がそれぞれの季節でお目にかかれる。
海の幸だけではない。五島牛に代表される畜産物、野菜や果物、(椿)油にいたるまで食材にこと欠かない。
豊かな食材に恵まれた五島だが、問題がないわけでない。実は漁獲量は年々減少しており、なかでも磯焼けと呼ばれる、海藻の減少はエビやイカの漁獲量の減少を引き起こしている。そこで本来の海洋環境に戻そうと、海藻を食べ尽くす魚やウニの活用などのアクションは始まっている。
これはまさに、今の時代の大事なポイントであるSDGsに他ならない。
生産者が大切に育んだ食材を、むだなく調理してお客さまに知ってもらう。それこそがレストランの役目、と「ひらまつ」では、SDGsをテーマに「五島特別コース」を展開中だ。
東京都内の5つのレストランで、5か月にわたって月替わりで行われ、6月は日本橋三越本店別館の10階にある「代官山ASOチェレステ 日本橋店」で実施されている。
「代官山ASOチェレステ 日本橋店」での五島フェア参加は4回目を数え、料理長の菊池常毅さん自身、五島の食材に惚れ込み、実際に現地に赴き、生産者を訪ねもしている。
今回のフェアでは、前述した昨今の五島の魚介状況から、海の幸を中心に構成。そして、国内とはいえ、なかなか気軽に行けるとは言い難い五島の魅力をこの機会にこそ知って欲しい、と意欲を燃やす。
そんな菊池シェフの料理は昼夜とも「旬×生産地を巡るシェフズシェフズスペシャルメニュー」でいただける。
<ランチ>
コース内容(全4品):前菜・リゾット・メインディッシュ(肉料理)・デザート・カフェ
<ディナー>
コース内容(全7品):アミューズ1・アミューズ2・前菜・リゾット・魚料理・肉料理・デザート・お茶菓子/カフェ
イタリア料理の技術や調理法を用いながら、五島の食材をふんだんに使った料理、とりわけ麹を使ったものは、じんわりとしたうまさがじわじわと広がる。和の風味も感じられ、通常のイタリア料理とは一線を画す、おだやかながらも豊かな余韻を残す。
見た目も美しさはもちろん、五島の豊かな自然やどこか和のテイストが感じられ、日本の食材を使いイタリア料理が目で舌で体験できる。食後の小菓子は、日本を代表する高級和食器ブランド「たち吉」の器で提供され、クラシカルな日本の器使いが、かえってモダンな印象だ。
ここでは、ディナーで供されるメニューを写真とともに紹介しよう。
海不知鮭と自家製リコッタチーズ
五島醤(醤油麹)のジュレ
五島ヤマフ 夏蛸とあおり烏賊
HPIファーム パプリカのセビーチェ仕立て
うまか食品 節麺と五島醤(醤油麹)泡
やしろ農園 椿メロンと椿やさいのガスパチョ
金沢鮮魚 直送鮮魚のマリネ
ハーブオイルで仕上げて
幾久山 上の平米取扱所 ひのひかりのリゾット
城山水産 まんまるあじのティエピド
五島の椿 あごだし麹(醤油麹)のタプナード
出口水産 放血神経締め鮮魚のサルタート
きくに農園 玉ねぎのロースト
五島列島酒造 五島椿のソース
五島牛のアロッスト
いきいき五島 発酵トマトとあごだし麹(塩麹)のソース
デュカスパイスのアクセント
五島商店 佐藤の芋屋 安納芋のムース
きくに農園 安納芋の小さなカンノーロ
五島灘のめぐみのキャラメルジェラート
うまか食品 はごろも麺のチュイル
椿乃 プレミアム椿油
コーヒー/小菓子
代官山ASOチェレステ 日本橋店
東京都中央区日本橋室町1-4-1 日本橋三越本店新館10F
TEL 03-3243-1820
ランチ11:00〜16:00LO、ディナー18:00〜20:30LO
無休
https://www.hiramatsurestaurant.jp/aso-celeste-nihonbashi/